旅の特集-4

私の旅の思い出:九州

宣惠利(日本語・日本文化教育センター、全南大学
<韓国> 交換留学生2010.9−2011.2)

  指折り数えて待った遠足、ときめきで眠れなかったちびっ子の心を憶えるのか。ひょっとしたら雨が降って取り消しにならないか、いらいらして不安な心で夜おそく眠って目覚めるやいなや天気を確認して, ママが真心をこめて包んでくださったお弁当を持って浮き立った心で家を出た子供。 誰も幼い時一度ぐらい経験して見た姿であるでしょう。
  大人になった今、学生時代の‘遠足’はこれ以上経験することができない思い出になってしまったが私たちには遠足のまた他の名前‘旅行’があるからそんなに物悲しい事だけではないと思う。繰り返されて退屈な日常で旅行を計画して立つのは私たちに休息と再充電の機会を与えるだけでなく、幼い時感じたどきどきした心をまた感じるようにしてくれる生の必須な一部分だと思う。
  4年前立った日本の九州旅行はいろいろな意味で私に‘一番記憶に残る旅行’だった。二十歳になった日冬、大変だった高3の受験生活を終えて大学入学という大きい夢の期待に胸を膨らませている時にご両親が贈り物で提案した旅行という点でも、家族皆が一緒にした初海外旅行という点でも意味があった。
  初めて到着した九州は静できれいな、素朴な村のイメージだった。短い時間の旅程で一番記憶に残る所を選んだらきれいな小品が一杯だったかわいい村の由布院、日本はもちろん韓国でももうその名声がすごい別府と初めて楽しんだ温泉、韓国では捜してみることができない活火山である阿蘇山、 日本の三大城中の一つと言う熊本城などがある。
  海抜 452mの高地帯に位置した日本の伝統通り、由布院は清い空気と平和な雰囲気を催すものしずかな田舍の村で、大都市でだけ住んできた私には印象深い場所中の一つだった。
  また由布院から一時間距離通りに離れて位した、日本で一番多い温泉が湧出されるという別府もめっきり記憶に残る所である。地下300メートルから噴出される熱い蒸気と泥水によってまるで地獄を連想させると言って付けられた地獄温泉。その中でも特に‘海地獄’という所は濃いエメラルド光の池と一緒に水面上で熱い蒸気に絡まれて神秘できわまりなかった。8個の地獄温泉はそれぞれ他の個性を持ちつつ、親切に韓国語表示板まで具備されていて、その特徴を理解することに役に立った。
  三番目の日、訪問した福岡の太宰府天満宮は学問の神‘菅原道真’を祀る神社で、こちらの本殿は国家の重要文化財に指定されている年中多い参拜客が捜す所だと言う。私たちが訪問した時にも、 おびただしい高学生たちがバスまで貸し切って参拜する姿を見ることができた。受験競争が熾烈な韓国でもよく見られるように、 試験に合格してほしい切実な心はどこででも同じそうだ。
  大自然の雄大な姿に萎縮するまでした阿蘇山と、歴史の跡を見られた熊本城も除くことができない名所だったが、なによりも旅行が楽しかった理由は、道を問う外国人の要請に自分の仕事のように手伝ってくれた日本人の姿があったからだと思う。
  どんなに過ぎ去ったかも知らないほど早く流れてしまった4泊5日間の旅行。旅行は誰と一緒にするのかもその旅行において大きい意味を持つ。そんな意味で家族の日本旅行はいろいろと本当にありがたい機会だった。4年が経った今、家族ひとりひとりは自分の日常生活に帰って忙しく生きて行っているが時々その時の記憶を思いながら思い出したりする。毎日を一緒にする家族と言っても各自の仕事に縛られて、一緒に時間を過ごす機会を作るのはよほど易しくないが、一緒にした時間の記憶は一生、胸の中に留めておく。今後も数十年を一緒にする家族と友愛を敦厚にしながら積んだ大事な思い出は確かに生きて行きながら大きい力になるでしょう。
  熱心に忙しく暮すことも良いが、たまにはすべての事を折っておいてどこかにふらりと立って私を返り見ることも重要だと思う。すべきことは多くて時間はないという言い訳はしばらく葬って、今度夏には近所でも好きな人々と一緒に旅行を出てみることはどうかな。幼い時のどきどきする心をもう一度感じるように…
大分県の別府温泉
inserted by FC2 system