国際居住研究会:変化と成長〜タイGV〜

篠原由衣 (政策学部 2年)

  国際居住研究会の活動の一環として、春休みにタイGVに参加した。GVとはGlobal Villageの略で、家を持たない人や貧しい人のために家を建てに行くというプロジェクトである。今回私はタイに赴いた。
  タイGVでは、貧困で苦しんでいる人たちを本気で助けたいとかなり意気込んでいた。事前の段階から強くそう思っていた。なぜなら、去年の夏に参加したインドGVは、楽しむだけで終わってしまったと感じていたからである。その分強い志を持ってタイに飛んだ。
  しかし、タイはもう発展途上国ではなかった。赴いたのはタイの北部のウドンタニという場所だったが、ショッピングモールがあり、日本と同じような生活ができた。車で走っていても、風景はアジアの田舎といった感じだが、物がないようには見えなかったし皆人間らしい生活を送っていた。
  家を必要としているホームオーナーさんも、家族トラブルなどで家が欲しいとのことだった。どんな理由であれ、家を必要としている人がいるなら建ててあげるべき。私はどうして中貧困層より最貧困層を優先してしまうのか。それでも、私はやっぱり最貧困層の人たちにアプローチしたい。世界にまだまだたくさん存在する貧しくて苦しんでいる人たち、特に子供たちを助けたいと改めて思った。
  タイから帰ってくる飛行機の中で、スペインに留学することを決意した。なぜなら、私のしたいこと、将来就きたい職業にはできるだけたくさんの言語を話せるスキルが必要だからである。国連やJICAのような国際機関に就職して、実際に現地に赴き支援を必要としている人たちを直接助けてあげたい。貧しいがゆえに弱い立場に立たされている女性や、
「世界共通で子供は宝です。」

物乞いビジネスに組み込まれてしまい、将来の可能性をなくしてしまう、大人の言いなりにならざるを得ない子供たちを救いたい。ニュージーランドに英語留学に行くことも決まっている。英語でさえままならない私だが、自分のしたいことのためには、たくさんの言語を身につける重要性をひしひしと感じたのだ。
  タイGVで、私は自分と向き合い、見つめ直すことができた。そして、挫折を味わったことにより、自分が本当にしたいこと、夢に気づくことができた。私にとって大きなターニングポイントだった。私を成長させてくれたタイGVであった。
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