旅の特集-5

何事も挑戦!〜韓国留学を通して〜

篠原由衣(政策学部 2年)

  私が韓国に留学を決めた理由は2つある。日本の隣の国である韓国のことをもっとよく知りたいと思ったことと、人にはない韓国語という特技を身につけたかったからである。当時は、冬のソナタブームは来ていたものの、現在のような韓国ブームは巻き起こっていなかった。だから余計に「なぜ韓国に留学するのか?」と聞かれることが多かった。私は、日本人は隣の国であるのに、韓国のことをよく知らない人が多いと思っていた。隣の国である韓国と日本の違いは何なのだろう、同世代であるティーンエイジャーは何を感じて生活しているのだろう。ただ単純に気になった。
  日本と韓国は似ているところも多いが、違うところもいっぱいある。1番の大きな違いは、韓国には兵役があることだ。私のホストファミリーのお兄ちゃんは今兵役に行っている。彼は大学に通い、普通に生活していた。しかし、国から招集がかかると約2年間軍隊に入らなくてはならない。人々は普通に生活している。それなのに、現実とかけ離れた兵役というものが存在することが信じられなかった。
  韓国の人たちは情に厚く、パワーがある。仲良くなると家族のように接してくれる。また、人と人との距離が近いのだ。女の子同士は手を繋いでいるのが当たり前だし、授業中気が付くと後ろの席の子が私の髪を三つ編みしていることもあった。私は留学中、韓国の人たちの優しさにたくさん触れることができた。韓国の若者の間での日本のアイドルやドラマの人気ぶりにはびっくりさせられた。マスコミでは、韓国人が日本国旗を燃やしているところだけをピックアップして流す。その逆もあるだろう。しかし、すべての韓国人が日本のことが嫌い、すべての日本人が韓国のことが嫌いというわけでは決してない。韓国では解放記念日にあたる8月15日、私はソウルにいた。起きるかもしれないデモに備えておびただしい数の警官が街にいたが、ほとんどの人たちがそこを避けて通っていた。大多数の人たちがそういう過激な行動を怖いと思っているのだ。マスコミが映し出す世界と現実は全然違うのだと気付かされた。情報を鵜呑みにするのではなく、真実を自分の目で確かめることは大事だと思う。
「韓国の伝統芸能。私もなりきり!」

  近くて遠い国だと言われてきた韓国。今は文化の輸出入も盛んに行われ、日本と韓国が距離だけでなく近い国になってきてとても嬉しく思う。今や週末で旅行できる国である韓国。これからもお互いのことを尊重し、理解し合っていくことを願う。
  私は韓国留学を通して、何でも挑戦してみることの大切さを実感した。韓国に行きたいという自分の素直な気持ちに従い目の前のチャンスを掴み韓国に飛んだ。現地では日本にいるとき以上に積極的に人と話し、フットワークを軽くどんなことにも挑戦してみた。あれこれ考える前にまずは行動してみたら、何かが変わる。韓国留学を通して私はたくさん大事なものを得ることができた。
inserted by FC2 system