AFS 活動レポート

広島平和学習会を開催しました

広島平和学習会責任者
田中里佳 (立命館大学 3年)


広島で
  京都支部で8回目となる広島平和学習会が、今年も終わりました。「広島に行きたい」という留学生の言葉から始まった広島平和学習会。今年も留学生が自ら考え、学んでほしいという思いで作ってまいりました。留学生たちが二ヶ月の間に、何を考え、学んでくれたのでしょうか。
  7月19日(日) に広島平和学習会 がキャンパスプラザ京都で開かれました。
  午前の部では留学生のプレゼンテーション、花垣ルミ氏による被爆体験の講演が行われました。午後には、5班に分かれて座談会を行いました。留学生のプレゼンテーションは、「HIROSHIMAと広島」というタイトルに沿って5人それぞれが、自分の国からの視点、事前学習会とツアーを通した広島に対する視点を入れて、平和への考えを発表しました。質疑応答では、参加者の方から「広島について自分の国でどのよう に学んだのか」など多くの質問が挙がり、留学生も真剣に答えていました。留学生たちはとても緊張していましたが、日本語で、自分たちの言葉で、広島で何を思い、今どのような考えなのかを伝えてくれました。また広島ツアーで印象に残った語り部さんの言葉を発表してくれ、参加者の皆様にも様子が伝わったのではないかと思います。

  花垣さんの講演では、ご自身の被爆体験と戦後の生活を話していただきました。時折涙を流して話していただき、参加者の皆様も熱心に聞いていました。また今年は、花垣さんのお知り合いである高越さんに「おばあちゃんの人形」という紙芝居を講演前に演じてもらいました。この紙芝居は、佛教大学の学生が花垣さんをモデルとして作成されたものです。花垣さんは、平和への願いを会場にいる参加者へ向けて訴えて下さいました。

  午後からの座談会では、各班が平和について様々な角度から話し合いましたそして、未来について今できることを話し、活発な意見交換が行われていました。そして座談会の後に、各班が行った内容を全員で共有する時間として全体会を設けました。そこではある留学生が「平和学習会そのものが小さな平和だ」と発表するなど、それぞれ座談会から感じたものを発表してくれました。

  事前学習会から始まった京都支部広島平和学習会が終わりました。しかし留学生は、広島平和学習会を通じて学んだこと、感じたことを残りの留学生活に生かし、また帰国後も問い続けてくれることと思います。また、京都で広島平和学習会を開き、地域の皆様、AFSにご協力いただいている皆様と共にAFSの理念でもある平和について考えられたこと、相互理解の場を今年も作れたことを嬉しく思います。この日、参加していただいた皆様の心の中に、それぞれ違う形で小さな平和が残ったのではないかと思います。

  事前学習会、ツアーを含め広島平和学習会は、たくさんの方のご協力により行うことができました。OBOGの皆様、友の会の皆様、広島で出会った方々、語り部さん、そして事後学習会に関わっていただいた方々に対してお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
(AFS「おいでやす通信]」2009年8号から転載)
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