異文化経験アンケート(100人以上)の評論2

周 巍巍(商学部 4年)

  グローバル化が進み、国境を越えた経済、文化、学術、スポーツなどの交流や取引が頻繁に行われるようになり、かつて“大きかった”地球を「地球村」と呼ばれるようにもなった。異なる肌色、言葉、文化、価値観を持つ人々と一つの国、一つの社会で共存しなければならなくなった。「異文化」は私たちの日常生活に溶け込んでいる。
  今回のアンケートでは、「異文化」の原体験で一番印象に残ったことを100以上の同志社大学生に聞くことにした。様々な方々のご協力を頂いて、無事に100人以上のアンケートを集めることができた。アンケートの内容がそれぞれだが、非常に面白いことに気を付いた。それはアンケートを集める人ごとに、集めてきたアンケートの内容が異なり、同じ人が集めたアンケートの内容が微妙に似ているとのことである。アンケートの目的及び仕方などについての説明の個人差によって生じたのも考えられるが、最も適切な原因とはアンケートを集めるその人の人脈、輪にあると私が思う。
  具体的に説明すると、1日本人学生が集めたアンケートの場合多くの学生が日本と異なる外国の風俗、習慣、食べ物などについて、面白い、びっくりすると書くが、なぜそう思うか、あるいはもっと深く考えることをしないように見える。豊かな環境の中で育ってきたので、とにかく日本のほうがいいと思い込み、積極的に異文化を理解しようとしないと言い切れないが、異文化についての意識が低いとアンケートの内容から見れば言えると思う。

2留学生が集めたアンケートの場合
  何らかの国際交流イベントや活動をきっかけに知り合った日本人学生なので、積極的に国際交流をしたきた学生あるいは異文化についての意識の高い学生の場合が多い。実際に経験してきた異文化体験についての感想や注意点を書いてくれた学生が多かった。相互理解の重要さも多く語られている。
  僕の場合(多くの中国人留学生の場合)は同じアンケートで書くとすれば、なるべく深い言葉で、賢そうに格好よく書くようにする。なぜなら長年、中国の教育を受けてきたに加えて、在日留学生活によって構築されてきた考え方、価値観に強くかかわると思う。どちらの書き方がよいどちらの書き方が悪いと決め付けるのではなく、そういう違いを認めながら、なぜそうなったかと自分と異なる国の文化や教育の背景を意識するべきである。
  「客観的に物事を判断し、お互いに相手との違いを理解し合うことこそが共存の鍵である」

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