国際交流の旗手

皆川と日本ノルウエー学生フォーラム             皆川壮一

皆川壮一君の活動は同志社内外で注目されています。本紙も彼の活動を紹介します。現在3年生ですが、英字新聞部にも所属し、これからの活躍が楽しみです。


JNSFメンバーとノルウェー人学生(ノルウェー科学技術大学にて)
  皆さんはノルウェーと聞いて何を思い浮かべるでしょうか。多くの人はサーモンやフィヨルドを思い浮かべたのではないでしょうか。しかし、ノルウェーのその先にある具体的なイメージは中々つきにくいでしょう。
  2005年、日本・ノルウェーは国交樹立100周年を迎えました。留学生としてその式典等に参加することの出来た私は両国間の交流になんらかの役割を担うことを心に誓いました。
  国家、皇室レベルでは極めて友好的な関係にある両国ですが、残念ながら民間交流は活発であるとは言いがたい現状があります。ノルウェーは北欧の国の中でもスウェーデンやフィンランド等に埋もれてしまい日本人にとって馴染みの薄い国なのです。しかし、ノルウェーは国際社会の中では国連が発表する「人間開発指数(豊かな国ランキング)7年連続1位」、「ジェンダーエンパワーメント指数(女性の社会進出ランキング)4年連続1位」等の形容詞を使って賞賛され、少子高齢化や社会保障問題、地方分権化等の問題を抱える日本にとってその解決のヒントを与えてくれる国なのです。ノルウェーにとっても漫画やファッション、音楽等を通して若い世代を中心に日々日本熱は高まっており、ノルウェーの国家環境プロジェクト「HyNor」では日本の自動車メーカー・マツダが中心になり水素自動車を提供する等、科学技術等においても両国は緊密な連携を測ろうとしています。
  このように国際社会の中で環境や紛争、教育等、様々な問題が取り沙汰されている今、両国が交流する意義は大きく、その影響は日本・ノルウェーにとどまらず世界へと影響されうるものとなります。

    ノルウェーとの交流に道を開く

  民間交流が乏しいこの日本・ノルウェー間に一石を投じようと、私は両国の学生による学術交流構想を同志社入学前の2005年冬から練り始め、「日本ノルウェー学生フォーラム」設立を決心しました。入学直後から一人で手作りのポスターを携え、同志社のみならず、京都一円の大学にポスターを張り巡らし、メンバー集めに奔走したことは今でも忘れることが出来ません。賛同する仲間は徐々に増え、『日本ノルウェー学生フォーラム』は形となっていき、駐日ノルウェー王国グルットレ大使 講演会を政策学部、京都ノルウェーセンターの多大なる支援の下で開催するなど、着実にその活動を広げ、遂に昨年の9月には外務省等関係諸機関協力の下、同志社の提携校でもあるノルウェー科学技術大学において、『第1回日本ノルウェー学生フォーラム』を開催し、両国のメディアに広く報道され大成功を収めることができました。

  日本・ノルウェー両国が国交樹立100周年を迎え、私達若い世代がそのあり方について模索するべき時がきています。私たち日本ノルウェー学生フォーラムは、次の100年に向けて、100年に渡っても壊れない両国の友好の、そして人の橋を築くことを目標としています。私たちの活動は大海の一滴に過ぎないかもしれません。しかし、その一滴一滴を積み重ねることによって小さなうねりが大きなうねりとなり社会を動かしていくと、私は信じて止みません。

  既に第2回日本ノルウェー学生フォーラム開催に向け新たなプロジェクトは動き始めています。2008年4月には荻原健司氏を招いての講演会開催、第1回日本ノルウェー学生フォーラム帰国報告写真展を開催しました。今後も毎年の相互交流を通して日本ノルウェー両国の友好と発展がさらに強固なものとなるよう、2012年迄にノルウェー事務局開設、2015年迄に相互訪問確立、2017年迄に東京事務局開設を目指して今後も日本ノルウェー学生フォーラムは進歩し進化していきます。

  「同志社大学職員英語クラブニュース トピックス:第5号」(2008年5月31)から転載

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